Camino は Firefox と同じ Gecko という描画エンジンを使った Cocoa ベースのウェブブラウザです。Camino は以前 Chimera という名前で、その名前の頃は使っていたのですが、Camino に名前が変わった頃からご無沙汰していました。

(ちなみに Firefox も以前は Phoenix や Firebird という名前でした。[参考：outsider reflex - Mozilla Firefoxの歴史：PhoenixからFirebird、そしてFirefoxへ（翻訳）])

Camino のバージョン 1.0 (国際版) が出たのを機に、久しぶりに使ってみましたが、なかなかいいです。Firefox はセカンドブラウザで、特に機能拡張もしておらず、Safari でダメなサイトを見るときにたまに使っているだけの人なら、Firefox より Camino の方がよいかもしれません。

例えば、現在 Safari でまだ利用できなくて、Firefox なら利用できる Google のサービスに、Gmail でのチャット (Google Talk) や、サービス開始されたばかりの Google Page Creator がありますが、これらは Camino でもばっちり利用できます。

また、Firefox がいまいちもっさりしていると感じているなら、Camino はさくさく動くのでよいと思うかもしれません。

さらに Camino なら Cocoa アプリケーションなので、サービスメニューなど Cocoa 独自の機能も使えますし、ことえりや EGBRIDGE (Amazon で見る) で実装されている、かなキーの2度押しによる確定文字列の再変換なんかも可能です (事実誤認でした。2度押し再変換はできないみたいです)。Universal 化もされていますので、Intel ベースの iMac (Amazon で見る) や MacBook Pro (Amazon で見る) で使うのにもよいです。

(ところで3月24日発売予定の egbridge Universal は従来の効率のいい日本語変換と言うインプッドメソッドの枠から発展して、新しい機能選択のインターフェース [ユニバーサルホイール] や、文書整形や定型入力機能 [ユニバーサルパレット] を搭載していて興味深いです。OS X になってから、ことえりで十分だと思っていたのですが、 egbridge Universal にはちょっと食指が動きます。)


Camino を使うにあたって、導入すると便利なものを紹介しておきます。


CamiTools

Camino の隠し設定を、Camino の環境設定パネルから行なえるようにするものです。Flash や広告等のブロックや検索エンジンのカスタマイズ、その他いろいろな設定ができます。インストーラが付いていますが、日本語環境だと動かないようなので、How to install.txt の中の記述に従って、ライブラリ/Application Support/Camino/PreferencePanes フォルダに CamiTools.prefPane をコピーします。 CamiTools.prefPane をダブルクリックすると、システムの環境設定パネルに間違ってインストールされてしまうので、手動でコピーして下さい。


Camino ExtraFonts.prefPane

(特に日本語等の) フォント周りの設定のための環境設定パネル。ExtraFonts.prefPane をCamiTools と同様の場所にコピーして下さい。


CamiScript

Camino で便利なスクリプトを使えるようにします。これも日本語環境だとインストーラがエラーで失敗しますが、インストーラを起動すれば、どのファイルをどこにインストールすればいいか、とりあえず表示されます。




また、標準状態では、Camino も Firefox と同様、フォームの部品の配置やフォントがいまいちです。そこで ホーム/ライブラリ/Application Support/Camino/chrome フォルダの中に、以下の設定を userContent.css という名前で保存しておくと、見栄えがよくなります。

button,
select,
option,
input,
textarea {
	margin: 2px;
	font-family: 'Lucida Grande', sans-serif;
	font-size: small;
}

Safari でうまくいかないページがあるときに、そのページを Camino で開くには、

Travellers Tale: いろいろなブラウザでページを開く簡単な方法

で紹介した方法を使うと便利です。


その他、日本語での Camino 情報は、

Caminofreak Index

を見るとよいと思います。

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