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iPod 開発秘話


日経エレクトロニクス体験版に iPod の開発にまつわる記事が載っています。これを読 むと、iPod がヒットしたのは偶然ではなく、ちゃんと理由があり、Apple だからこそ開発できたということがわかります。

日経エレクトロニクスの該当記事は、KHOO'S NOTEBOOK「iPodの開発を読んで」経由で知りました。

すでに第11話まで掲載されており、なかなか読み応えがあるのですが、読んでいて興味深かったのは以下の箇所

最大の難関は,多数の楽曲の権利を統括するレコード会社である。Apple社は,条件次第でレコード会社側の理解は得られると考えた。例えば,ダウン ロードした曲をCDにコピーするとき,同じ曲順でコピーできる回数を制限する。ほとんどのユーザーは,この制約を制約とは感じないだろう。ただし,楽曲を大量に複製する海賊版CDの製造業者には大きな障害になる。「普通の使い方をする限り,ユーザーはこうした制約に近づくことさえない。何かおかしなことをやろうとすると,制限にぶち当たる。正直な人々を正直なままでいさせようって発想だった」(Chris)。

また、こんな記述も。

Apple社が他社と違ったのは,必要以上に強力なDRM技術を導入しなかったことである。レコード会社の過大な要求に対し,体を張ってユーザーの権利を主張した。

iTunes Music Store (以下、iTMS) の DRM (デジタル著作権管理) は、他社のものに比べて緩やかです。このことが日本の音楽業界が iTMS に参入するのに足かせとなっていることの1つとされていますが、DRM が比較においてより緩やかな制限であることと、違法なファイルコピーが管理されていないことはまったく違います。Apple の DRM が何を大事にしているか、という点は大事ですね。ユーザ本意のサービスだったからこそ、これだけの大ヒットにつながったのだと思います。個人ユーザが通常の使用をする分には制限を感じないが、違法業者が大量コピーしたり、ファイル共有ソフトなどを用いて不特定多数の人間に楽曲を流せない、という点は、コントロール加減がうまいと言えるでしょう。

CD に焼いたものを取り込めば DRM は外せると書かれていることがありますが、楽曲はダウンロード購入した時点で、AAC の圧縮ファイルなわけで、それを再エンコードして、MP3 なり AAC にすれば、音質が劣化していくのですから、 DRM を外したというのは正しい表現ではないでしょう。デジタルコピーで問題視されていたのは、まったく音質が劣化されないでコピーされてしまうことであり、アナログコピーに関しては以前からできていたのですから。

日経新聞が iTMS が来春にもスタートするという記事を出してから、具体的な情報はなく、日経の記事は (日経が時々やる) 勇み足だった可能性も低くないですが、それでも iTMS が日経の記事通りに早期に開始されることに期待を抱いています。

Posted: 火 - 11月 30, 2004 at 12:23 AM               Hatena Bookmark



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