あちこちで話題になっていますが、試してみました。試そうとしたときには、二本指トラックパッドスクロールを可能にするドライバの配布先のサイトが落ちていたので歯がゆい思いをしていたのですが、復活したようなので試してみました。

基本的な設定方法は、各所で紹介されているので触れませんが、わたしなりのインストール方法を覚え書きとして書いておきます。

日本語でのインストール方法紹介いろいろ：

・Epicurean Cafe:古くたってTwe Finger Scrollできます
・林檎はいかがですか？ | やったー動いた, Twe Finger Scroll
・KWS [Kimama-ni-WebStop] iBook G4でスクロールパッド！

以下、わたし流のインストール手順です。

下準備：

1. ターミナルで ioreg -l | grep "W Enhanced Trackpad と打って、"W Enhanced Trackpad" = 1 と表示される機種であることを確認 (表示されない機種でも動いたという話はありますが、動かない可能性も高いので、試すのは復旧できる自信のある人だけにしましょう)
2. SideTrack を以前使っていたので、アンインストールする（インストーラでアンインストールもできます)
3. iScroll2: Two-Finger-Scrolling with pre-2005 PowerBooks and iBooks からドライバをダウンロード

ドライバは、全部入り (iScroll2_all.zip)、縦横スクロールのみ (iScroll2_xy.zip)、回転スクロールのみ (iScroll2_rot.zip) の3種類があり、とりあえず全部入りを試しました。 試してみた感じでは、回転スクロールはスムーズに動かないようですし、必要な局面も少ないので、縦横のみのドライバでいいかなと思いました。その方がスムーズになるという情報もあります。(後で試してみようっと)

インストール (以下、ターミナルで)：

1. sudo -s (取りあえず面倒なのでルート権限取得・取り扱い注意)
2. cd /System/Library/Extensions (ドライバのある場所に移動)
3. mv AppleADBMouse.kext AppleADBMouse.bak (マウスドライバの名前を変更してバックアップ)
4. cp -pR ダウンロードしたドライバをドロップ . (ダウンロードしたドライバをターミナルのウインドウにドロップすれば、「ダウンロードしたドライバをドロップ」の箇所は自動で入力される。最後のドットを忘れずに)
5. chown -R root:wheel AppleADBMouse.kext (アクセス権を調整)

そして、再起動します。

本物のスクロールトラックパッドに比べると、スムーズでない部分はありますが、それでも SideTrack のトラックパッドの端をスクロールする方法より、ずっとやりやすいです。本物は、2点接点があれば、2本同時に指を動かさなくてもいいらしく、1点を押さえたまま、もう1本の指でスクロール、なんてこともできるのですが、それに関しては、縦スクロールはできましたが横はダメでした。本物には適わないですね。

あと、次の OS X アップデートのときに不安が残りますね。10.3.9 がもし出るなら、アップデートする前に標準状態に戻すか、人柱さんたちが問題なかったことを確認してからアップデートした方がいいでしょう。

以下のアンインストール方法は、上記のインストール方法を行い、AppleADBMouse.bak という標準ドライバのバックアップをとっておかなければ使えませんので、違う方法でインストールしてこのアンインストール方法だけを試さないで下さい。

アンインストール (復旧方法)：

1. 再起動し、command と s を同時に押して、シングルユーザモードへ
2. fsck -yf（念のためディスク修復)
3. mount -uw /（ディスクを読み書き可に)
4. cd /System/Library/Extensions（ドライバのある場所に移動)
5. rm -rf AppleADBMouse.kext（自分でインストールしたドライバを削除)
6. mv AppleADBMouse.bak AppleADBMouse.kext（バックアップしたドライバを戻す)

2月26日追記：
このドライバの配布形式が、インストーラ形式に変わっていたので試してみました。試したのは iScroll2-0.8.pkg です [配布先]。

注意：インストールする前に、上記で置き換えたドライバを元の OS X 本来のドライバに戻して下さい。

結果は上々です。縦方向、横方向とも滑らかに動きます。

この新しいインストーラは、OS X 本来のドライバ (AppleADBMouse.kext) を置き換えません。代わりに iScroll2.kext というドライバをインストールして、これを必要に応じて呼び出しているようです。

インストールが終わり再起動すると、システム環境設定の「キーボードとマウス」に新しい項目が加わっているのが分かります。




恐らく、正式にスクロールトラックパッドに対応している最新の PowerBook では標準で表示されている項目と思われます。iScroll2 をインストールしたマシンでは、それを強制的に表示させるようにして、そこから iScroll.kext のドライバの読み込みをコントロールしているようです。

本来のドライバも置き換えませんし、こちらの方がスマートで安心な感じがしますね。アンインストール方法も難しくなく、

/System/Library/Extensions/iScroll2.kext
/Library/PreferencePanes/iScroll2.prefPane
の2つを取り除くだけです。

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