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トロの比率9割のマグロ10月25日付日経新聞朝刊の記事で見て、養殖かな、と思ったら、やっぱり養殖でした。ちなみに天然マグロのトロ比率は2割程度だそうです。
いまだにトロや霜降りが何よりうまいなんて言っているのは、舌の退化した人々だと思っています。確かに適度な脂肪は食欲をそそりますし、最近の研究でも脳に脂肪の味を感じる受容体があることが判明しましたが
(参照記事:脂肪にも“味覚” 動物実験で京大グループ)、単に脂肪が多ければうまいと感じるのは、味の素でバカになっている舌と同じことではないでしょうか。実際、トロは昭和初期までは見向きもされず、捨てられていました。(参照記事:三崎まぐろ事典)
江戸時代、明治、大正そして昭和の初めまでマグロといえば、赤身のことでした。 トロが食べる価値がないほどまずいと言っているわけではありません。(現在の日本での価格は、価値に見合っていないと思いますが。) しかし、トロ比率9割の養殖マグロの脂肪がうまいとは思えません。新聞記事によると抗生物質は使っていないそうですが、脂溶性の有害物質が溜め込まれていないかも心配です。 最近になってようやく、スーパーでも抗生物質を使っていない豚や、平飼いの鶏肉が並ぶようになってきましたが、これまではずっと抗生物質漬けのジャンク食肉を食べさせられてきたわけです。わたしも食べてきました (最近は避けていますが)。普段からそういうものを食べていれば食べ物の味がわからなくなってもしかたないのだと思います。 そういえば、知り合いの奥さんのネパール女性が日本に来たときに、スーパーで買ってきた鶏肉を「これは鶏肉じゃない」と信じようとしなかったそうです。ネパールの肉屋では、売っている横に解体された動物の頭などが置いてあり、この肉はこの鶏のもの、というようにわかるのが普通です。農村部では鶏を食べる=鶏を絞める、ですから、顔のわからない肉はありえませんし、そもそも工場生産されたブヨブヨのブロイラーとは肉が違います。スーパーのトレイに得体の知れない肉が入っており、実際に味も食感も違うとなれば、何の肉かわからないと拒否するのはむしろ正常な反応と思います。 少し前まで特定の店に行かなければ手に入らなかった有機食材が、徐々に普通のスーパーで手に入るようになり、外食産業でも有機食材に力を入れ始めるところが出ているのはよいことだと思います。今回の日経の記事に載っている完全養殖マグロはそうした流れに逆行するような話だと思うのですが、研究者によれば資源保全のためなのだそうです。でも、そこまでしてマグロを食べる必要があるかなぁ? ちなみに巷に出回っているマグロの多くは、畜養マグロと呼ばれるもので、捕まえてきたマグロを生け簀で太らせたマグロです。なんでそんなことしてるかというと、やっぱりトロが増えるからなんでしょうかね。闇雲にトロをありがたがる日本人に、諸外国が畜養マグロを売っているという構図でしょうか。畜養マグロは、大量の抗生物質が投与されていたり、タイオキシン、PCB、メチル水銀などの濃度が天然物より高いことが報告されています。それに比べれば完全養殖マグロはましなのかもしれないが・・・。 Posted: 火 - 10月 26, 2004 at 10:53 PM |
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親サイトの Travellers Inn は旅に関するサイトですが、ここ Travellers Tale では、旅にこだわらず興味のおもむいたことについて書いています。ちなみに Travellers Tale という言葉は、旅行記ではなく、旅人の見てきたようなほら話のことを意味しています。
筆者ハンドル:Hiro (ハンドルネームという言い方は正確には間違いですよ!慣用化しているので、こだわる必要はないかもしれませんが。) Trackback powered by
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